頭のいい上司は死んでも答えを教えない。の表紙

頭のいい上司は死んでも答えを教えない。


本書の要点

  • 日常の会話やミーティングで部下から質問されたとき、上司が答えを教えると、部下は成長の機会を失ってしまう。正しい対応は「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返すことである。

  • 「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返したとき、部下から答えが出てこなくても、まずは黙って待とう。1分以上かかりそうなら、「作業してるから、ゆっくり考えて」と伝え、落ち着いて考えさせる。

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【必読ポイント!】 自ら考える部下を育てる「答えを教えない技術」

部下を育てる対話の鉄則

fizkes/gettyimages

部下を育てるためには、日常の会話やミーティングで部下から質問されても、決して答えを教えてはならない。答えを与えれば、部下は自分で考えなくなり、成長の機会を失ってしまうからだ。

部下から質問されたときの正しい対応は「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と問い返すことである。そして部下が考えをまとめたら、上司からさらなるフィードバックやコーチングをし、もう一度答えを導き出させる。この繰り返しによって、部下は自ら考える力を身につけて成長していくのだ。

「〇〇さんは、どう思うの?」「〇〇さんは、どうしたいの?」と切り返すこと自体は簡単である。しかし、次に示す「部下がつくる7つの落とし穴」に足を取られないよう、注意が必要だ。

・部下が「わかりません」と言ってくる

・部下から答えが出てこない

・部下の答えが間違っていた

・部下にまったく知識がない

・「急いで対応しないといけないので教えてください」と焦らされる

・「マネジャーの考えが知りたいです」とお願いしてくる

・「上司なら答えを教えるのは当然ではないでしょうか?」と言ってくる

本書では、これら7つの落とし穴を避ける具体的な方法が丁寧に解説されている。要約ではそのうち4つを取り上げる。

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要約公開日 2025.10.30
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