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人が集まる企業は何が違うのかの表紙

人が集まる企業は何が違うのか

人口減少時代に壊す「空気の仕組み」


本書の要点

  • 日本企業を縛る正体は(1)職種・勤務地・時間の無限定、(2)標準労働者、(3)マッチョイズムからなる「三位一体の地位規範」である。これらが相互強化することで、改革を鈍らせている。

  • 三位一体の地位規範信仰は人口ボーナス期には機能したが、人口オーナス期の構造的人手不足下では通用しない。潜在労働力の顕在化と希望出生率の実現へ、前提の再設計が必要である。

  • 変革の処方箋は「無限定/限定中立社会」をめざすところにある。地位の有無を越えて連帯し、正規・非正規・フリーランスの往来を開き、無限定性プレミアムと処遇格差を縮めるべきだ。

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【必読ポイント!】 変わらない日本企業の本質

三位一体の地位規範信仰

日本企業の危機は、ここ数十年つねに叫ばれ、そのたびに多様な手立てで仕組みの改革が試みられてきた。にもかかわらず、日本企業の仕組みと日本的雇用の本質は現時点でも大きく変わっていない。なぜならその基盤に、「三位一体の地位規範信仰」が横たわっているからである。

三位一体の地位規範とは、正社員総合職に代表される「無限定性」、「標準労働者」、そして行き過ぎた仕事至上主義としての「マッチョイズム」から成る。多くの人はこれらを信じて疑わない。

この「信仰」は、1955年の「生産性運動に関する三原則(生産性三原則)」という宣言に多大な影響を受けている。その後現在まで時間をかけて制度と慣行を複雑に絡み合わせ、結果として変更しにくい構造を形成してきた。生産性三原則の存在を知らない人の間ですら、この信仰は当たり前の前提になっている。企業の仕組みに関わる当事者の多くが、自分たちの行動原理にこの信仰が影響している事実に無自覚であり、これが新しい考え方を取り入れても空気そのものは変わらない原因になっている。

3つの無限定性

maroke/gettyimages

三位一体の地位規範信仰の1つ目の要素である無限定性には、職種・勤務地・時間の3種類がある。これらが無限定と表現されるのは、会社命令に基づくものであるからだ。命令によって個人がこの3つを自由に選択できなくなるのが無限定性の本質だ。

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要約公開日 2025.12.12
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