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ベンチャー人事のすごい仕組み

成長し続ける人事制度はこうつくる

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本書の要点

  • ベンチャー企業がかかりやすい「成長が止まる9つの病」がある。たとえば「パッケージ中毒」症候群、「カリスマ暴走」症候群などだ。

  • 人事制度の設計では、自社の文化・社員特性・フェーズに応じて「問い」を立てることが大事になる。

  • 制度構築では、問診、共創、逆算思考、トライ&エラーという4つのステップを回し、仮説と検証を通じて制度を進化させていく。

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ベンチャー企業がかかりやすい「成長が止まる9つの病」

「パッケージ中毒」症候群

Jirapong Manustrong/gettyimages

本書では、ベンチャー企業がかかりやすい、成長が止まる病を9つにまとめている。

1「パッケージ中毒」症候群 流行の人事制度を安易にとり入れてしまう

2「ガラケー体質」症候群 会社が大きくなっても、昔のやり方を手放せない

3「見栄っぱり」症候群 背伸びするあまり、結果的に経営を圧迫する

4「カリスマ暴走」症候群 理想を優先して、従業員の特性を活かさない

5「制度ミスマッチ」症候群 ビジネスモデルや組織フェーズが合っていない

6「マニュアル過信」症候群 細かく決めすぎて、柔軟性が失われている

7「制度これで満足」症候群 つくったことに満足して実際には使われない

8「サンクチュアリ化」症候群 この制度さえあれば課題は解決と考えてしまう

9「評価ロンダリング」症候群 評価や等級が給与調整の言い訳になる

要約では、2つの症候群について紹介する。

まず、新しい制度にすぐに飛びつく企業や経営者は、「パッケージ中毒」症候群に陥っている可能性が高い。よくあるのは、グーグルの「20%ルール」を採用し、失敗したケースだ。これは、勤務時間の20%を本業以外のプロジェクトに自由に使えるという制度である。組織文化や評価制度と合っていないと、何も結果を生まず、従業員を苦しめてしまう。根底には、手段の正しさを「成果の保証」かのように錯覚してしまう構造がある。

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要約公開日 2025.11.07
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