心配ごとや不安が消える 「心の整理術」を1冊にまとめてみた

未読
心配ごとや不安が消える 「心の整理術」を1冊にまとめてみた
心配ごとや不安が消える 「心の整理術」を1冊にまとめてみた
未読
心配ごとや不安が消える 「心の整理術」を1冊にまとめてみた
出版社
出版日
2022年03月31日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
要約全文を読むには会員登録ログインが必要です
ログイン
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

「心配ごとが一切ない」と言える人は、この世にほとんどいないだろう。わたしたちはしばしば、起こるかもしれない出来事を想像し、不安に取りつかれてしまう。もしそうした不安から解放されたら、人生はぐっと明るいものになるに違いない。

モヤモヤとは無縁の、ストレスフリーの人生を送りたいと思っているあなたには、本書をおすすめする。著者の松原正樹氏は禅僧でありながら、アメリカを拠点とし、宗教学者として大学生に日本仏教を教えている。マインドフルネスの活動にも携わり、グーグル本社でも講義をしているそうだ。

心配ごとの9割はあなたの心が作り出した「思いこみ」である――。著者はその前提のもと、不安や心配を手放すための思考のコツを教えてくれる。

そのうちの一つ、今日から取り入れられるのは「泥水の入ったコップ」のたとえである。透明なコップに水と土を入れ、箸でかき混ぜると、コップの水はすぐに濁り、中身がわからなくなる。だがそのコップを静かに置くと、やがて波は静まり、中身がはっきり見えるようになるだろう。

もしネガティブな感情でいっぱいになったら、このたとえを思い出してほしい。そうすれば「今はコップの中の水が泥水になっているだけだ。静かに心を落ち着ければ、やがて波はおさまり、平穏が訪れるはずだ」と思えるようになる。

本書では、47種類の「心がスッと軽くなる方法」が紹介されている。モヤモヤやイライラにとらわれがちな人に、ぜひ読んでほしい。

ライター画像
たばたま

著者

松原正樹(まつばら まさき)
1973年、東京都生まれ。東京大学大学院情報学環客員教授。千葉・富津市のマザー牧場に隣接する臨済宗妙心寺派佛母寺住職。アメリカのコーネル大学東アジア研究所研究員。ブラウン大学瞑想学研究員。
ベストセラー『般若心経入門』の著者で名僧の松原泰道を祖父に持つ。コーネル大学でアジア研究学の修士号、宗教学博士号を取得後、カリフォルニア大学バークレー校仏教学研究所、スタンフォード大学HO仏教学研究所を経て、現在に至る。
グーグル本社で禅や茶道の講義をするなど、マインドフルネス界からも注目を集めている。ニューヨーク在住。アメリカと日本を行き来しながら、禅とマインドフルネスの橋渡し的存在として、国籍や人種、宗教を問わず人々の「心の救済」にあたっている。

本書の要点

  • 要点
    1
    心配には実体がない。実体のないものにとらわれるのをやめて、常に“今”に焦点を当てるようにすれば、目の前のモノ・コトに集中できる。
  • 要点
    2
    10年前の心配ごとのうち、今、現実になっているものはほとんどないはずだ。不安でいっぱいになっているときは、「この心配ごとは10年先まで続いているだろうか」と考えてみよう。
  • 要点
    3
    苦手な人がいるときは、相手のことを「私の苦手な〇〇さん」ではなく「この一瞬を共有する貴重な人」ととらえてみると、穏やかに接することができる。

要約

【必読ポイント!】心配ごとから解放される方法

“今”に集中する

心配ごとを手放すためのヒントは、「心配には実体がない」と知ることだ。

実体がないにもかかわらず、私たちは心配ごとに多くの時間をとられている。しかも、心配に心を奪われている間は、誰も“今”に目を向けていない。逆に言えば、常に“今”に焦点を当てる練習をすれば、心配ごとを手放すことができる。

心配ごとに心を奪われていると、答えを探し続けて、身動きがとれなくなってしまう。そんな状態に陥ったら、ひとまず答えを出してしまおう。「大丈夫」「なるようになる」と口に出して、未来のことはそれ以上考えないようにする。すると、視線が未来から“今”へと引き戻されて、目の前にあるモノ、コトに集中できる。

一瞬、一瞬の尊さに気づく

すべてのものは常に移り変わっていて、一瞬として同じ時はない。この意識を持つと、“今”の尊さに気づくはずだ。先ほどの一瞬は二度と戻ってこないし、今この瞬間にも私たちは次の一瞬を迎えている。

この貴重な一瞬を、ありもしない未来の妄想に費やすのはもったいない。「どうあがいたって、なるようにしかならない」というポジティブな心構えでいたいものだ。

毎日を「新しい心」で生きる
kuppa_rock/gettyimages

誰しも「自分はこういう性格」「昔も同じような失敗をした」といったように、物事を自分の経験値で見ることがある。だが、過去を基準に物事を考えると、「私は根気がないから、次の職場も合わないかも」などと心配ごとの種がどんどん増えていくものだ。

そうした負のスパイラルに陥らないよう、毎日を「新しい心」で生きるようにしよう。過去や未来にとらわれることなく「赤ん坊の心」を保つようにする。

雨が降ったときに「嫌だな」と思うのは、過去の経験と重ね合わせて今日の雨を見ているからだ。雨の日も風の日も同じ一日なのだから、目に映るまま、ありのままに今日という日を受け止めればいい。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3502/4292文字
会員登録(7日間無料)

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2023.04.25
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
おだやかに、シンプルに生きる
おだやかに、シンプルに生きる
枡野俊明
未読
マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術
マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術
ゆうきゆうJam(マンガ)
未読
自分をたいせつにする本
自分をたいせつにする本
服部みれい
未読
あなたの「しんどい」をほぐす本
あなたの「しんどい」をほぐす本
Pocheもくもくちゃん(イラスト)
未読
人に好かれる最強の心理学
人に好かれる最強の心理学
内藤誼人
未読
運の方程式
運の方程式
鈴木祐
未読
心配しないこと
心配しないこと
アルボムッレ・スマナサーラ
未読
ブランド
ブランド
岩田松雄
未読
法人導入をお考えのお客様