あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール

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あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール
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あたりまえだけどなかなかできない 33歳からのルール
著者
出版社
明日香出版社

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出版日
2009年06月11日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

あなたは自分のこれまでの人生に満足しているだろうか。もし「イエス」と即答できないなら、本書が心強い味方になってくれるかもしれない。

本書の著者、小倉広氏は多くの著書で知られる組織人事コンサルタントだ。「人間力を高める」人間塾を主宰し、「人生学」の探求および普及活動にも尽力している。

誰から見ても“成功者”である小倉氏だが、本書のまえがきで「決して順風満帆な30代ではなかった」と振り返っている。31歳で初めて管理職になるも、思うような成果を出せず、まわりの目を気にしてばかりいた。33歳になると10年間勤めた会社を離れて経営者に転身。8年間連れ添った妻と離婚したのも33歳のときだという。

ところが40代になると、人生のビジョンを実現しつつあることを実感したそうだ。そしてその背景には、33歳からの日々の過ごし方があったと分析している。小倉氏はその経験をもとに「30代は人生を劇的に変える最後の年代だと思う」とし、そんな33歳からの人の羅針盤になりたいという願いを込めて本書を書いたと語っている。

本書では、生き方、仕事、キャリア、習慣、上司・部下、人づきあい、家族、衣食住、遊び、金の10個のテーマについて、著者がアドバイスを贈ってくれる。多くの項では小倉氏の失敗談が明かされており、誰でも共感しながら読めるだろう。まさに33歳を迎えようとしている方はもちろん、もっと若い方やベテランにも、よりよい人生を歩んでいくためのヒントを受け取ってほしい。

著者

小倉広(おぐら ひろし)
株式会社小倉広事務所 代表取締役
組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。日本経済新聞社BIZアカデミー講師、日経ビジネス課長塾講師、SMBCコンサルティング講師。
大学卒業後、株式会社リクルート入社。企画室、編集部、組織人事コンサルティング室課長など主に企画畑で11年半を過ごす。その後ソースネクスト株式会社(現・東証一部上場)常務取締役、コンサルティング会社代表取締役などを経て現職。
一連の経験を通じて「リーダーシップとは生き様そのものである」との考えに至り、「人間力を高める」人間塾を主宰。「人生学」の探求および普及活動を行っている。
また、20年間のコンサルタントとしてのプロジェクト・マネジメント経験をもとに「対立を合意へ導く」コンセンサスビルディング技術を確立。同技術の研究および普及活動を続けている。
著書に「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」(ダイヤモンド社)「僕はこうして苦しい働き方から抜け出した」(WAⅤE出版)「任せる技術」(日本経済新聞出版社)など40冊以上。他に、15冊以上の著作が韓国、台湾、香港、中国などで翻訳販売されている。

本書の要点

  • 要点
    1
    誰かに親切にすると、精神的な幸福を得られる。33歳からは「受ける者」ではなく「与える者」になり、そこで得た幸せをさらに多くの人へと還元し続けよう。
  • 要点
    2
    人生は「緊急でない重要事項」にどれだけ取り組んだかで決まる。「緊急かつ重要事項」に忙殺され、「緊急でない重要事項」を後回しにしている限り、ゆとりは生まれない。
  • 要点
    3
    仕事を始めるときは、パソコンより先に手帳を開き、1日の時間割を作るべきだ。この習慣によって「緊急でない重要事項」に割く時間が増え、仕事の質が劇的に向上する。

要約

33歳からの「生き方」のルール

自分の人生は自分で決める

31歳で初めて管理職になった著者は、チーム運営がうまくいかず、まわりの目が気になってしょうがなかった。あまりの苦しさに、課長というポストから降りることも考えたほどだ。

ところがあるとき、「この状態に苦しんでいる自分の考え方がおかしい」と気がついた。自分の人生を他人の評価に委ね、他人に人生を支配されているなんて、正しくないことだ。

そこで「自分にOKを出すのは自分だけにしよう」と決めた。自分にOKを出す基準は2つ。「120%自分の力を出し切ったならOK」と「利己ではなく利他の考えならOK」だ。この基準を設定したことで、少しずつ落ち着き、自信が持てるようになった。

正解は自分の中にある。これは、責任が増える33歳以降に是非身につけて欲しい考え方だ。

失敗を恐れず、挑戦を続ける
Chitraporn Nakorn/gettyimages

33歳、社会人10年目になると、少しずつ自然体で過ごせるようになっていた。しかし、伸び伸びやるほどに失敗が増える。毎日のように失敗を繰り返した。

だが、失敗も捉え方次第だ。利他の心を持ち、120%の力で立ち向かって失敗したなら、堂々と胸を張っていればいい。迷惑をかけたら、素直に謝ればいいだけだ。失敗を恐れて行動を止めてしまってはならない。

チャレンジをやめない限り、失敗は失敗とカウントされない。1万回失敗した後でも、最後のたった1回に成功すれば成功だ。うまくいくまで挑戦し続けよう。

「与える者」になる

「情けは人のためならず」という言葉がある。「情けは人のためではなく、巡り巡って自分に返ってくる」という意味だ。

まさにこの言葉の通り、誰かに親切にしたら、それは何倍にもなって瞬時に返ってくる。「誰かの役に立っている」と感じ、精神的な幸福を得られるからだ。

33歳からの僕たちは「受ける者」ではなく「与える者」になろう。そしてそこで得た幸せをさらに多くの人へと還元し続けよう。

20代は多くの年長者に助けてもらう年代で、40代は社会へ貢献する年代だ。30代はその転換期にあたる。今こそ「自分のため」から「他人のため」へと思考と行動を転換していってほしい。

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要約公開日 2023.05.26
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